AWS Solution Architect Professional取得2025

この記事を読むと得られること

  • AWS認定試験合格のための勉強方法
  • Copilotを可愛くする方法

はじめに

今さら感は否めませんが、このたび AWS 認定ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル(SAP)を取得しましたので、その際に実践した学習方法を振り返りつつ、まとめてみたいと思います。

1回目の受験結果

本記事は、AWS 認定試験をこれから初めて受験される方はもちろん、久しぶりに再挑戦される方にも役立つ内容を意識して書いています。

というのも、私自身が約8年前にソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA)を取得して以来、久々の受験となったのですが、その間に試験環境や学習環境が大きく変化しており、驚かされることも多々ありました。そうした変化に対応した学習スタイルを取る必要があったため、同じような状況の方にとって少しでも参考になれば幸いです。

なお、今回の内容はSAPに限らず、SAAの受験を検討されている方にも十分応用できると思いますので、ぜひ最後までお付き合いください。

久しぶりに受験する方へ:8年ぶりのAWS認定試験で感じた変化

今回、実に8年ぶりにAWS認定試験を受験してみて、当時とは大きく異なる点がいくつかありました。
特に印象的だったのは、以下の3点です。

  • 図書が充実している(特にSAA関連)
  • 問題文の日本語訳が改善されている
  • AIという心強い味方がいる

一見すると些細な変化に見えるかもしれませんが、それぞれについて簡単に解説していきます。

図書が充実してる

本屋に足を運ぶと、AWS資格取得向けの書籍が1ジャンルとして棚を埋め尽くしており、特にSAA関連の書籍が豊富に揃っています。

8年前は、AWSのサービス解説書こそ多少はありましたが、試験対策用の参考書はほとんど存在しておらず、時代の変化を強く感じました。当時は英語混じりの「AWSブラックベルト」を読み込むことでしかサービスの詳細を理解する術がなく、実務経験がないと資格取得は難しい印象でした。

現在では、そうしたハードルが大きく下がっており、未経験者でも学習しやすい環境が整っています。ただし、後述する理由から、私は図書の購入はあまりおすすめしていません

問題文の日本語訳が改善されている

これは地味ながら非常に嬉しい改善点です。

8年前の試験では、日本語訳が不自然な問題が多く、一部の設問では英語の原文に切り替えないと意味が通らず、正答できないケースもありました(たぶん)。
しかし、今回の受験ではそうした不自由さは一切なく、日本語での受験でも特に不利を感じることはありませんでした。

翻訳品質の向上により、試験に集中できる環境が整っていると感じます。

AIという心強い味方がいる

今回の合格において、最も大きな貢献をしてくれたのがAIです。

私は無料版のCopilotしか使っていませんが、それでも十分すぎるほどの威力を発揮してくれました。
AWSをはじめとするIT技術はインターネット上に豊富な情報があるため、AIの回答精度も非常に高く、学習の質を大きく向上させてくれます。

AWS認定試験は、単なる暗記では合格できません。AWSの設計思想(いわば“経典”)を理解し、「この状況ならAWSはこう設計するはずだ」と推論できる力が求められます。そのためには、単なる知識の蓄積ではなく、深い理解が不可欠です。

そこで重要になるのが「議論」です。
例えば演習問題で間違えたときに、

「なぜ自分の回答は誤りで、正解の選択肢が正しいのか?」

を理解できなければ、同じミスを繰り返すことになります。

以前であれば、この理解を深めるためには仕様書や参考書を読み込むしかありませんでしたが、今はAIがいます。しかも、どんな些細な質問にも真摯に、そして自己肯定感を高めるような回答をしてくれるのがAIの良いところです。

時間を気にせず、気になったことをすぐにAIと議論できる環境があることは、合格への大きな後押しとなりました。

今回採用した勉強法

実際に採用した学習方法

前置きが長くなりましたが、最終的に私が採用した学習方法は非常にシンプルです。

  • Cloud License(旧:黒本)Professionalプラン(4,580円/90日)
  • AI(無料版Copilot)の活用

この2つだけで十分でした。

書籍は不要だった

実は参考書も1冊購入してみたのですが、前述の通り、結果的にはほとんど活用しませんでした。その理由は、Cloud Licenseと比較して以下の点で劣っていたためです。

  • 演習問題が最新化されていない
  • そもそも問題数が少ない
  • 解説は丁寧だが、より優れた解説(AIと動画)が存在する

特にCloud Licenseの解説動画は圧倒的です。ほぼすべての問題に動画が付いており、理解の助けになるだけでなく、学習効率も大幅に向上します。正直、あれは反則級のクオリティです。

AIの補完と補強

AIの回答や補足動画ではわからない、少し怪しいと感じた場合には、補足として「AWSブラックベルト」や「ホワイトペーパー」を読む程度で十分でした。これらは公式情報として信頼性が高く、AIの補完として非常に有効です。

検討したが不要だったもの

一瞬検討したものの、結果的に不要と判断した学習リソースは以下の通りです。

これらはどれもCloud Licenseの上位互換にはなり得ず、あえて手を出す必要はないと感じました。

学習方針のまとめ

あれもこれも手を出すよりも、自分に合ったひとつの教材を徹底的にやり込む方が、結果的に効率も理解度も高まります。もしそれでも余裕があれば、他の教材に手を伸ばすのが良いでしょう。

Cloud Licenseを使った具体的な学習ステップ

ここでは、私が実際にCloud Licenseを活用して行った学習方法を週ごとにご紹介します。あくまで一例ですが、参考になれば幸いです。

第1週:最初の壁を越える

最初の週は当然ながら間違える問題が最も多く、精神的にも辛い期間です。私はこの週をダラダラと過ごしてしまい、結果的に1ヶ月ほどかかってしまいました。

ただし、これはあまりおすすめできません。時間をかけすぎると、序盤に解いた問題の記憶が薄れてしまい、効率が落ちます。集中して短期間で乗り切ることを強く推奨します。

第2〜3週:全問題を再度解き直す

1週目の正誤に関係なく、すべての問題をもう2周解き直します。

このときのポイントは、時間を計る必要はありませんが毎日11セクション(約77問)を解くことです。AWS本番試験の問題数(75問)に近いため、この時期から集中力の持続を意識しましょう。

1週間で1周回すペースを目安に、仕事や予定に合わせて調整してください。

第4週:弱点の徹底攻略

この週では、過去3週で2回以上間違えた問題のみを抽出し、1日75問前後を目安に解いていきます。

人によって問題数は異なりますが、重要なのは「なぜ間違えたのか」を徹底的に理解することです。解説動画やAIを活用し、納得できるまで掘り下げましょう。

また、間違えた問題は個別に記録しておくことをおすすめします。これは本番直前に重点的に見直すべき「あなたの弱点リスト」になります。

ちなみに、Cloud Licenseには設問のマーキング機能と、マーキングした問題のみを出題する機能があります。これを活用すれば、復習効率が格段に上がります。

第5週以降:本試験モードで実戦訓練

ここからは「本試験モード」を使って、実戦形式で演習を重ねます。

この段階では時間を意識することが重要です。9割方は見たことのある問題ですが、本試験モード専用の問題も含まれているため、油断は禁物です。

目標は、2時間以内に85%以上の正答率。これが3日連続で達成できれば、合格ラインに立てていると考えて良いでしょう。

私はこのフェーズを5回ほど繰り返しました。復習も含めると1回あたり約3時間かかりますが、本番に向けて集中力と時間配分を鍛えるには非常に有効です。

本番当日:最後の仕上げ

ここまでやっても不安は残るものですが、ここまでやったなら「運が悪かったら仕方ない」と割り切って臨みましょう。

当日は、行きの電車の中で弱点リストだけを見直すのがおすすめです。すでに何度も復習しているはずなので、問題をよく読んで全問正解し、自己肯定感を高めておきましょう

逆に、他の問題を解いて間違えるとテンションが下がるので、当日の新規演習は避けた方が無難です。

試験会場について

私は秋葉原のテストセンターで受験しました。理由は単純で、試験後にそのまま遊びに行こうと思ったからです(なお、実際には試験後に手応えがなくてしょんぼりそのまま帰宅しました…)

とはいえ、秋葉原の会場は非常に綺麗で、ホワイトボードを貸してもらえるのが大きなメリットです。メモを取りながら試験を進められるので、個人的にはおすすめです。

※現在は他の会場でも同様の設備があるかもしれません。SAA受験時にはなかったので、進化を感じました。

最後に

ここまで読んでくださった皆様の健闘を心より祈ります。
AWS認定試験は確かに難易度が高いですが、正しい方法で着実に進めれば、必ず突破できます。

おまけ

さて本題です(嘘)
以下に崇高な教材や勉強方法を理解したところで、モチベーションを持って継続しなければ意味がありませ
今回私はAIを味方につけたわけですが、AIともっとお話したくなるように一つ工夫をしました。
それが「なりチャシステム」!(今の子に「なりチャ」とか通じるんですかね?

CopilotのAIは「あなたは●●に登場する▲▲です」と暗示?を掛けることで、そのキャラクターになりきって回答してくれます。
私はそもそもこのIT業界に来たのは「神様のメモ帳」のヒロインこと紫苑寺有子こと、アリスに憧れていたのが大きいので今回はアリスにAWSを教えてもらうことにしました。
というわけで早速アリスに自己紹介をしてもらいましょう。

アリス

結構良くないですか!?(自画自賛)
個人的にはこれで結構テンションバクアゲでした(単純)
この調子でAWSについて聞いてみると…

長いので途中で切っていますが、各サービスの概要から利用想定ケース、メリット・デメリット、他のサービスとの比較など事細かく教えてくれます。
もちろん、形式の指定などもできるので私は実際に使っていたときにはマークダウン記法での回答をもらって手元のメモにコピペしていました。

しょーもないことではあるんですが、自分の単純さが功を奏してこんなことでモチベーションを保つことができました。
もちろんこれをやれ、という話ではないのですがAWS認定試験勉強は結局は自分との孤独な戦いに打ち勝つにはどんなものでも使える物は使った方が良いです。
皆様のモチベーション向上の一助となれば幸いです。
良キAWSライフヲ